もちおです♪
幡野広志さんの書籍を芋づる式に読んで、今日ご紹介するこの本にたどりつきました!
これまでに読んだ幡野さんの本については、以下の記事を読んでみてください♪
ステキな本のご紹介~幡野広志さんの“なんで僕に聞くんだろう。”
生と死について考えさせられる名著 ~幡野広志さんの“ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。”
今回の本も、相変わらず、深い内容です☆
やっぱり、深かったんだね~♪
うん、超深い!参考になることたくさんあったね☆
著者について
著者である幡野さんは、2017年にガンで余命3年と宣告された1983年生まれの写真家で、奥様とお子様もいらっしゃいます。
幡野さんの略歴については、上記の記事にも色々と記載していますので、詳細はそちらに譲ります。。
本書を読み進めていくなかで分かった幡野さんのバックグラウンドについて、下記に簡単につけ加えておきたいと思います。
- 最初から写真家を目指していたわけでなく、高校を卒業してから撮りはじめた。そのときにお父様がガンでお亡くなりになり、整備士だったお父様が趣味で雪山の写真を撮るために使っていた遺品の一眼レフカメラでなんとなく撮り始めた。(118ページ)
- 20代半ばに狩猟を始めたのは、生きることと死ぬことに興味があったから。鉄砲との出合いは、撮影のときの集中力を高めるために始めた競技射撃からで、「世界大会を目指したらどうか」と言われるくらいの腕前だったが、すぐに狩猟に移行してしまった。競技そのものには、あまり興味がなかったのだろう。(170ページ)
著書の概要について
- 出版年:2018年08月
- 著者:幡野広志
- 発行所:PHP研究所
本の中身ですが、下記にざっくりと目次を記載させてもらいます♪これでだいたいの内容がつかめると思います!
【目次】
第1章 優しさについて、ぼくが息子に伝えたいこと
第2章 孤独と友だちについて、息子に学んでほしいこと
第3章 夢と仕事とお金について、息子に教えておきたいこと
第4章 生と死について、いつか息子と話したいこと
感想
子育て夫婦は必読!って思いました☆
生きることとはどういうことなのか、生きていくために必要不可欠なお金や仕事についてどのように向き合うべきか、非常に参考になることが満載の内容になっています。
心に残るたくさんのフレーズがありましたが、以下に一部抜粋させて頂きたいと思います。
大人の合理性から自由でいられる、わずか数年のわが子の幼児期につきあうというのも、愛情ではないだろうか。仕事が忙しい親は時間がない。僕はガンになって仕事が激減したぶん、日中時間はあるけれど、残された人生の時間は多くない。つまりはみんな、時間は限られている。それでも自分が持っている時間を、子どものために差し出す。これも親の優しさではないだろうか。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(46ページ)
まさにおっしゃるとおりだと思いました!子供ができてから、すべてが子供中心で、自分の自由な時間がなくなって、イライラすることが多くなったのですが、このフレーズを読んで、もっと子供に対して優しくならなくてはと思いました。
こぼしたり、落としたり、ぐちゃぐちゃにしたり、失敗することもたくさんあるけれど、絶対に怒らない。親のイライラした感情を子どもにぶつけるようにして、ただ怒ってもしょうがないし、いずれできるようになることだ。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(54ページ)
子どもの失敗に怒らないっていうのは、頭では分かっていても、なかなか実現するのが難しいので、「いずれできるようになることだ」というフレーズを忘れないようにしたいと思いました。子供の失敗は、成長の過程で必ずあることなので、心に余裕をもって、子供に接したいと思いました♪
深夜にお湯の温度を測って首を支えながらミルクを与え、ゲップを促さないといけなかった息子が、2歳になった今では、コップに注いだ麦茶を自分で飲んでいる。子育ては息子の成長とともに、日々楽になっている。息子はどんどん、できることが増えている。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(107ページ)
日々の子育てでバタバタしていて忘れてしまっていたのですが、1歳7か月になった娘も、生まれたての頃は今よりもっとか弱くて、寝る間もなくミルクを与えていたことを思い出しました。
日々の子育ては大変ですが、確実に成長してくれていることに感謝して、娘に接していきたいと思いました。
「夢を叶えるためにお金と仕事というツールがあるんだよ」お金と仕事というツールを得るために必要なのが学歴や職業で、それ以上の意味はないんだよ、と。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(114ページ)
お金や仕事に関する幡野さんのこの考え方、個人的には、本当にそうだと感じました。人生の目的は、夢や幸せを実現させるということだと個人的には思っています。ですので、お金と仕事のためにすべてを犠牲にする人生にはしたくないと常々思っているので、娘にもそういった考え方を伝えていきたいなと思いました。
例えば僕は、結婚式の引き出物カタログでは、必ずボールペンを選ぶ。バッグなども載っているけれど、カタログにあるのはだいたい定価3000円の品だと考えると、長く使いたいようなバッグではないだろう。だが、3000円のボールペンなら比較的高級品だし、人に気楽にプレゼントもできる。ささいなことだが、息子が会話できる歳になったら、こんなことも教えていきたい。世の中には安い3000円と高い3000円がある。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(150ページ)
これは、単純に、なるほど、そんな風にしてカタログを見たことはないけど、これからは、ボールペンを第一候補に考えてみようと思ったフレーズでした(笑)
結局、何かを失ったときに残るのは、家族しかないのかもしれない。仕事をアイデンティティにするより、家族をアイデンティティにしたほうがよほどいいと、息子には伝えておきたい。家族は仕事があろうがなかろうが、病気になろうが健康になろうが、変わらないのだから。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(159ページ)
これも、うんうん、家族って何よりも大切だし、これからもその気持ちを大切にしながら生きていきたいなと思えるフレーズでした。
物流や利便性のために高速道路を建設し、ダムをつくって動物のすみかを奪っている。こう考えると、本だってスマホだって、間接的には命の上に成り立っている。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(169ページ、170ページ)
なるほど、私の単純な頭では、高速道路の建設が他の動物の命の犠牲の上に成り立っていることまで考えが巡りませんでしたが、言われてみると、確かにそうだよなと思えました。
この世界に生きている全ての生き物や全ての人間が、他者の命の上に成り立っているんだと再認識できました。
だが僕は、それでは自分の経験にならないと思った。命を奪って食べるというのはどういうことなのか、じかに知りたかった。誰かに殺させて食べるのではなく、自分で全部やったらどうなのか、感じたかった。それがたぶん、他者の命の上に成り立っている自分の生を考えることだから。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(171ページ)
これは、幡野さんが、狩猟家の講演会等を聞きにいって生と死について考えるという方法ではなく、自らが直接狩猟をされた理由として記載されていました。人としてスゴイなと感じましたし、すごい行動力だと思いました。
僕は自殺を否定しないし、安楽死を含めて、死は絶望した人のオプションだと思っている。本人が死にたいほど苦しみ、決心して決めたのだ。その先のその人の人生に責任が持てないのであれば、止める権利はないだろう。そして、誰かの人生に誰かが責任を持つなんて、夫婦でも親と子でも、できないことなのだと思う。引用元:幡野広志(2018年08月)『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』PHP研究所(185ページ)
これは非常に深い内容ですが、幡野さんが発する言葉には、力強さと論理性があって、なるほど、確かにそういう考えもあるなと思いました。
という感じで、1冊の本の中に、本当にたくさんの参考になる考え方が記載されていますので、興味のある方は、是非読んでみてください☆