もちおです♪
幡野さんの本を読むのは、2冊目になります。
最初に読んだのが、“なんで僕に聞くんだろう。” なんですけど、
生き方について考えさせてくれるすごくイイ本だったので、他のものも読みたいと手にしました。
今回は、“ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。”という本です♪
で、本の内容、どうだったのよ。。早く教えてくださいな!
がってん承知のすけでございます!さっそく紹介させていただきます♪
著者について
著者である幡野さんは、2017年にガンで余命3年と宣告された1983年生まれの写真家で、奥様とお子様もいらっしゃいます。
幡野さんの略歴については、
ステキな本のご紹介~幡野広志さんの“なんで僕に聞くんだろう。”
に記載していますので、詳細はそちらに譲ります。。
ただ、本書を読み進めていくなかで分かった幡野さんのバックグラウンドについて、下記に簡単に加えておきたいと思います。
- 18歳で父親がガンで他界。(25ページ)
- 母親とお姉さんがいて、家族全員が父親から暴力を受けていた。(106ページ、107ページ)
- 父親は幡野さんが3歳の時にくも膜下出血で倒れ、後遺症が残り、そのもどかしさのはけ口を家族に対する暴力に求めたのかもしれないが、家族に暴力をふるった父親のことを好きになれなかったし、今もその思いは変わらない。(106ページ、107ページ)
- お姉さんには、幡野さんのお子さんと同い年のお子さんがいて、ガンの告知の連絡を最初にしたのは、お姉さんだった(26ページ、27ページ)
- 元看護師の母親のことはもともと尊敬できなかったが、幡野さんがうまくたちまわることで、これまで親子関係を保ってきた。しかし、ガンの確定診断を伝えた際に、母親が怒りの感情をあらわにして、そのまま何も言わずに立ち去った際、幡野さんの心は折れ、それ以来会うこともなく、これからも会うつもりはない。(204ページ、205ページ)
ご自身の親子関係に少なからぬ葛藤を抱きながら、生きてこられたのだろうと感じました。
でも、幡野さんから不幸のオーラは微塵も感じられません。
そのあたりが、本当にスゴイと個人的には思います。
幡野さんのバックグラウンドを少し頭の片隅におきながら、本書を読み進めていってみてください。
より一層、幡野さんという1人の人間の魅力に引き寄せられていくと思います。
著書の概要
- 出版年:2019年05月
- 著者:幡野広志
- 発行所:ポプラ社
本の中身ですが、ホントにザックリと箇条書きにしてみると、以下のような感じになります。
- 2017年3月に体の異変を感じてから、11月にガンの告知を受けるまでの8か月間についての経緯や、そのときの心の葛藤
- ブログでガンを公表した理由
- ガンの公表後に届いた想定外の感謝のメッセージを目にし、生きにくさを抱えて幡野さんにメッセージをよせた人達に直接会って、自費出版をしようと決意した経緯
- 実際にインタビューした人の中から3人のエピソード
- 幡野さんの考える「家族のかたち」や「家族に残したいものと残したくないもの」
繰り返しますが、ホントにざっくりした概要なので、実際は、もっと分厚い内容になってます☆
例えば、安楽死やセデーションについても幡野さんの考えが語られており、非常に奥の深い著書です。
ちなみに、セデーションとは、鎮痛剤で意識水準をさげ苦痛を和らげる終末期の医療行為のことです。
感想・書評・読み終えて感じたこと
とても深い本です!わたしのつたない日本語では500%伝わりませんので、是非、実際に書籍を手に取ってじっくり読んでほしいです♪
本当に深く考えさせられる箇所がたくさんあり、今回も本は付箋だらけになりました(笑)
幡野さんは、著書の中で、“家族も選んでいいんだ” とおっしゃっておられます。(例えば144ページ)
わたし自身は良くも悪くも、両親や兄弟のことが好きなので、“家族を選ぶ” つまり、「家族が自分の人生にとって良い影響を与えないなら、家族を捨てることもできる」というような発想自体がありませんでしたし、衝撃的でしたが、幡野さんの文章を読むと、「なるほど、そういう考え方もあるよね。」と思えます。
著書全体を通じて、人が生きていくうえで、絶対に避けて通れない、死の問題・ひいてはいかに生きていくかについて、深く考えさせてもらえます。
何を大切にしながら毎日を過ごすべきなのか。。。
そういったことを自問自答できる本でした。
著書のタイトルにも垣間見れるとおり、幡野さんは、自分自身で意思決定・選択して人生を歩むことの大切さを語られています。選択肢の中に家族も含まれている点は、上述のとおり、私にとっては目から鱗が落ちる視点でした。
幡野さんは自分自身で意思決定してきたからこそ、自分の人生に後悔が全くないとおっしゃっています。(200ページ、201ページ)
また、幡野さんは、生きづらさや生きやすさの根底に親子関係が深く関わっているともおっしゃっています。(208ページ)
幸いにして、わたしは親子関係に深く悩まされたことはないのですが、これから娘を育てるにあたって、娘に頼りになる家族として選択してもらえるよう、また、娘が自分自身で意思決定して、後悔のない納得のいく人生を歩んでくれるよう、その支えになれたらいいなと思いました☆
また、たとえいつ死んでも、悔いのない素晴らしい人生だったと言えるよう、毎日を大切に過ごしていきたいと強く感じました♪
繰り返しますが、本当に良い本でしたので、ご興味のある方は、是非ご一読ください♪